風と共に去りぬ

さて、学生時代も今日で終わり。しばらく長い文章も書いていなかったので、せっかくだしまとめてみることにします。
多分(というか絶対)長くなるので、①根気よく読むか、②流して読むか、③読まないか、今のうちに決めてしまうことをお勧めします。もちろん、途中でコース変更するのもありです。

日記的なものをいつ以来書いてないのかなーとmixiの日記を覗いてみると、去年の12月30日以来書いていませんでした。しかもその日記は振り返り2009なるもので、さらに言えば「書いた」というよりも「まとめた」という体のものでした。

なので、2010年のはじまりから今日までの三カ月にあったことを振り返ってみようと思います。今回は「まとめる」ための過去の記録は存在しません。そこやここにただただ記憶があるだけです。だからぼくは「書き」ます。「書き」始めます。

主なトピックは以下になります。
①就活の顛末
②卒業旅行
③免許合宿
④追いコン
⑤大学生活を振り返って
⑥これからについて

では、本編の開始です。


①就活の顛末
結果はもう知っている人も多いので、まずそこから話を始めると、広告を制作する会社に勤めることが決まりました。HP制作を中心にプロモーションとか自社ECサイトの運営とか、あと昔はショートフィルムの企画みたいなこともやってたらしいです。こう改めて書くといろんなことに手を出しちゃやめてる駄目な会社みたいですが(笑)。でも、いい会社だと思います。少なくとも、ぼくが就職活動を通して出会った80くらいの会社の中では、一番しっくりきました。

ぼくはもともと大手志向ではなく、割とやりたいことがはっきりしていたのでテレビ局も配給会社も一切受けませんでした。電博も受けていません。もちろん、受けていても受かってないだろうと思うので、そんな話はどうでもいいといえばどうでもいいのですが、じゃあどうして受けなかったのかというと、ぼくは自分のメディアが欲しかったからです。もう少し詳しく説明すると、大小は問わないので自分の力をある程度作用させることができる(それも早い段階で)メディアに携わりたかった、ということです。うーん、まだわかりづらいですね。もうちょっと言い方を変えると、「メディアを介して社会とコミュニケーションをとれる仕事がしたかった」という感じになるかと思います。

「でも、それならテレビ局や電博でもいいんじゃないの?」

確かにそれはそうです。でも、それは「個人として」というよりも「会社として」の関わりというニュアンスが強いと思うんですね。ぼくはより「個人度」の強いメディアに関わりたかった。具体的に言うと、ぼくは雑誌が作りたかったんです。もっと言うと、「BRUTUS」が作りたかった。つまり、マガジンハウスが第一志望でした。

「この出版不況によくもそんなことが言えたわね?」

今考えると、確かにそう思います。ただ、「だからこそ」という気持がありました。映画やテレビと比べてはるかに自分の色を反映しやすい雑誌というメディアで、面白いことがやりたかったのです。しかし、就職活動を続けていくうちに出版社全体のあまりにお気楽な態度や発言を見たり耳にしたりすることが増え、そのあまりの古臭い考え方に唖然とし、やがて出版業界への道を諦めました(ちなみにマガジンハウスは書類で落ちました)。もちろん、そうではない会社もありましたし、今でも「出版」それ自体には興味はあるので、いつか雑誌作ったりマンガの編集したりしたいなーとか思うことはあります(その気持の結晶がやまねこるーぷの結成へと繋がるわけです)。

①ですでにこの長さだとうんざりしてしまいますね。
久々に長文を書くと逆にだらだらと長くなってしまうので、人生はむつかしい。

さて、では出版社への道を諦めたあと、ぼくは何を目指したのかというと、それは「ネット」でした。もっというと、ECサイトの運営に惹かれていきました。というのも、ECサイトを運営する立場になれば、それはある程度社会的に認知されている(もちろん、それはテレビなどのメディアからすれば足元にも及びませんが)メディアを持つことができるからです。乱暴に言ってしまえば、雑誌の数ページを任されるようなものだと思います。実際、会社にECサイト運営の話を聞いたところ、どこもいくつかの縛りを除いて、あとは自由にページ制作をしてよいという返答をいただきました。

それからはひたすらECサイトを運営している会社を中心にweb、モバイル業界を受けていきました。が、実際はwebよりもモバイル業界の人たちとの方が話は合いましたし、最終まで残ったV社、F社はモバイル、内定をいただいたW社と明日から働くことになるS社はwebということなので、まぁ、縁ってそんなもんよね、といった感じです。

(早くも長文に飽きてきてしまったぞ……!)

そもそも、ぼくが働きたいと思ったのは、その方が単純に自分の声がより広く深く社会に浸透すると感じたからです。誤解を恐れずに言えば、ぼくにとって会社はジャンプ台だということです。

ぼくは、世の中には①「働くのが逃げになる人」と②「働かないのが逃げになる人」が存在すると思っています。そして自分は②であると。もちろん、逃げることが悪いことだとは思いませんし、逃げるが勝ち、という言葉もあるように、逃げ切れればそれはきっと勝ちでしょう。ただ、ぼくは基本的に逃げるのが好きではないし、ましてや逃げ切れるなんて思っていなかったので、②を選択したまでです。

「じゃあ、どうしてあなたは自分を「働かないのが逃げになる人」であると規定したの?」

一言でいってしまえば、それは「声が小さい」からです。例えば、映画の監督になりたい人がいるとします。その人がガンガン人や社会と繋がっていける声の大きい人であれば、就職などせずに色々な現場に顔を出していけばよいし、いや、モノを作るのは好きだけど、外に出て行くのは……という声の小さい人はやはり就職すべきなんじゃないかと思います。

「外に出ていけないのに就職なんてできるわけないじゃない!」

そうですか。じゃあ、どうします? 
結局どちらにせよ、ぼくたちは選択を迫られます。もちろん、本当に才能のある人であれば、声が小さくとも、それをキャッチし、プロデュースしてくれる人に出会えるかもしれません。それだけの自信があればよいでしょう。ぼくは自分に才能があるだなんて思ったことがないだけです(いや、嘘です。高校のときは自分の才能を信じて止みませんでした)。ただ、組合せのセンスは他の人よりは多少自信があります。「本物」にはなれなくとも「そこそこ」にはなれると。だからこそ社会に出たかった。 ぼくは本物になんてならなくてもよいのです。そこそこの偽物にさえなれれば満足なのです。そしてそれは妥協ではないはずです。人はみなが勇者になれるわけではないし、勇者はいつだって孤独です(それは、『ダイの大冒険』や『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』に明らかです)。そして、ぼくは世界を守るため、あるいは救うために犠牲になどなれそうにありません。本物になる、というのはそういう覚悟を持つということだと思います。ぼくが『ワンピース』の中ではウソップが一番好きなのは、彼がやはり偽物である点にあります。彼はしばしば嘘をつき、ときにウソップではなく「そげキング」として活躍します。もちろん、「本物になる!」という意気込みは強いでしょう。ただ、彼が本物になることはないような気がします。そして、それはまったく哀しいことではないのだとも思います。偽物には偽物としての役割が、やはり確実にあるはずですから。


②卒業旅行
タイに行って来ました。楽しかったけれど、異国にはひとりで行くべきだなとも感じました。モモずきんさんの、「日本だと当たり前にどこ行ってもコミュニケーションが成立するけど、こういうところだとそれがうまくいかないよね。でも、これこそが本当だよね」みたいなことを言っていて、そのときは「あ、うん」みたいなそっけない返事しかできなかったのですが、改めて考えてみると、本質をついているなぁと日本に帰ってきてから思いました。


③免許合宿
かつて仮免の技能試験で12回落ちたぼくも、どうにか免許を手に入れることができました。危うく最終学歴が「自動車学校中退」になるところだったので、一安心です。


④追いコン
楽しかったし、嬉しかった。それだけでいいと思います。どこにも所属できなかったぼくの居場所となったここが、また違う誰かの居場所になってくれるといいなと素直に思いました。いつか、みんなと仕事がしたいと本当に思っています。


⑤大学生活を振り返って
映画ばかり撮っていた気がしますが、最後にやまねこるーぷを結成し、雑誌を出せたことが本当に嬉しいです。これからも、世界を大いに盛り上げるためのやまねこるーぷをぜひよろしくお願いします。個人的にあんまりワンマンでやりたくはないので、勝手気ままに(それこそ、ねこのように!)面白いことをみんなで企画してわいわいやれたらなと思っています。

「え、終わり?」

うん。大学生活なんて、そんなもんさ。


⑥これからについて
とりあえず働きます。落ち着いてきたら小説を書き始めます。ブログは毎週日曜日に更新予定です。
何より、楽しく生きていきたいと思います。
では、また今度。

「ねぇ、①〜⑥の配分がおかしいわよね。あなた絶対途中でめんどくさくなったんでしょ?」
「まぁ、書き始めなんてだいたいいつもこんなもんさ」
「え、これでおしまいなんじゃないの?」
「何言ってるんだよ。まだこれからじゃないか」
「なーんだ、そうなの。確かに、幕あがったままだものね」
「というか、ここはスクリーンの中なんだけどね」
「あら、そうなの? じゃあ、わたしたちはさしずめヴィヴィアン・リークラーク・ゲーブルね」
風と共に去りぬ、か」
風と共に去りぬ、ね」